TechSoreil’s blog

ITコーディネータ、愛媛県中心に活動

Sytem of Record(SoR)その1

 経済産業省:DXレポート2.0が発表されて1年以上経ち、DX(デジタル・トランスフォーメーション)をどこから進めるべきかですが、ペーパーレス=データ中心になりつつある中で、まずはSoRから取り組むことが必要でしょう。デジタイゼーション、デジタライゼーション、とも言います。「SoR=正確に記録すること」ですから、顧客管理や経理業務がイメージされやすいかと思います。

 また、そのDXレポート2.0では、以下が挙げられています。

 

・業務環境のオンライン化

・業務プロセスのデジタル化

・従業員の安全・健康管理のデジタル化

・顧客接点のデジタル化

 

www.meti.go.jp

 

www.meti.go.jp

 

 私がデータに関心が向いたきっかけを振り返りますと、まず、オンプレミスのシステム環境の中で、社内にデータ管理・統制はなく、各部署・各自でエクセルを駆使しており、データ量が膨大になると関数多用、アクセスやマクロで効率化が大変でした。休職・退職が発生すると誰もが引き継ぎ困難、という状況もありました。そのため、100ページ超えの業務マニュアル(手順書)を、都度作ってました。

 金融庁検査マニュアルは廃止されてしまいましたが、上記の状況で監査法人の監査もありつつ、検査が来るとなると「顧客保護等管理態勢」や「オペレーショナル・リスク管理態勢」が問われ、売上や利益も大事であるが、法人として常に全体の状況を把握出来ているか、と。

 

www.fsa.go.jp

 

isms.jp

 

kikakurui.com

 

 「Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)」という考え方からすると、モノはありませんので、蓄積された情報がすべての業界でしょうから、必然的に、より正確で網羅的な情報・データ管理体制を築いていくこととなりました。さらに、東日本震災を契機にBCP(事業継続計画)が注目され、Reliability(信頼性)、Availability(可用性)、Serviceability(保守性)、Integrity(完全性)、Security(機密性)を体現していくには、自社内にオンプレミス、カスタマイズ、機能サイロ化されたシステムを抱えるのではなく、社外に汎用的なクラウドによる機能連携されたシステム、を強烈に感じました。

 SAPを代表としたERPパッケージ(モジュール)は既にありましたが、コスト面ではなかなか厳しかったです。次回は、そのコスト面も踏まえた、中小企業向け・クラウドERPに触れていきます。

 

www.chusho.meti.go.jp

 

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